社長のなんでも日誌

仕事に追われる日々ですが、心に留めておきたい、そんな言葉を綴っていきます。

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散るぞ悲しき

「武士道は死ぬことと見つけたり」とは有名な葉隠れの一節ですが。
先の大戦時に、死ぬことすら許されない激戦を戦いぬいた戦場
がありました。それがハリウッド映画「硫黄島からの手紙」で
描かれた硫黄島です。その戦場で総指揮官になったのが、
栗林忠道、栗林中将です。栗林中将については、渡辺健が演じる映画
でしか見たことがありませんでした。
しかし梯久美子のノンフィクション「散るぞ悲しき」を読んで
実際のその人物の偉大な功績に触れ、慟哭を禁じ得ませんでした。
 3年間の米国留学経験がある栗林は、もっともアメリカと戦争
をしたくなかった人物でした。しかし本土守備の要
とされた硫黄島を死守する任務を受けると、玉砕必死のその
戦場で最後まで、戦い抜きもっともアメリカ軍を苦しめた
人物でもありました。米軍の死傷者数2万8686名、日本軍の死傷者数
2万1115名、当時の圧倒的な戦力差からみれば、驚くべき
結果といえるでしょう。米側のこの戦闘におけるダメージは
大きく、一刻も早い終戦を促す世論形成にもなったといいます。
 これほどのことを成し遂げたということは、栗林には断固たる
統率力があったということです。さぞかし鬼のような厳しさ
があったのかと思うところですが、この本を通してわかる
ことは、人間栗林の家族、同胞に対する温かいまなざしです。
栗林は、家族に対して実に細やかな愛情を注いでいます。
そのことは、戦場の栗林から本土の家族に送られた手紙
で詳しくわかります。まさに「硫黄島からの手紙」です。
 そして、そのやさしさこそが、家族、同胞、本土を守り抜く
という使命感となって、断固たる統率力を生む原動力に転じた
ことがよくわかります。1分、1秒でも米軍の本土進攻を
遅らせる。願わくばそのあいだに講和交渉を。そして家族のいる
本土が焦土と化するのを防ぎたい。
 そのために自らの率いる2万余の兵員の命を米軍の消耗の
ために使い尽くす。そのことを自分の使命として、最後の
最後まで無駄な玉砕攻撃を許さず、効率的に自らの血の一滴まで
絞り尽くす。なんとすごい日本人がいたことでしょう。
 また、栗林は、部下の統率面で、今日のビジネスの
マネジメントに通ずる大きな示唆も与えてくれています。
いざ、戦闘となったら、部下たちは分断され、孤立して
戦わなければならなくなる。そのために、栗林は全軍に
「敢闘の誓い」という6カ条の心得を配布し全員に毎朝
唱和させました。兵員たちの遺体のそばには、必ずその
「敢闘の誓い」が落ちていたといいます。これは、まさに、
現代のビジネスマネジメントでいうところの「クレド」信条
に相違ありません。
 「クレド」というとリッツカールトンが有名ですが、
それより以前に組織の統率に活用したのが、栗林でした。
そして、それが、命のやり取りという究極の局面でも
有効に作用することを証明したのも栗林でした。
 その他、栗林のマネジメントは、訓練において「戦闘準備」
という具体的な行動指針を与えています。実際の戦闘になったら
こうしなさいと実に細かく指導し、実戦で混乱しないように
指導しています。これは、リッツカールトンでいえば、お客様に
トイレの場所を聞かれたら、その場所まで同伴してご案内しなさい
と教えるようなものでしょう。
 栗林は、大本営にあてた最後の電報で、戦闘統治の失敗について
批判もしてます。海軍と陸軍の対立で戦闘準備が遅れたと。
このことは、長く続く日本の病根でしょう。それは、役所の縦割り
行政として、今も日本全体のマネジメントに決定的な非効率を
もたらしています。
 多くの先人たちの犠牲によってなりたっているこの国を守ろう
とするならば、今の私たちは、非効率な行政システムを改善
しなければなりません。そして、そのためには、行政を統治する
政治が断固たるマネジメント能力を有しなければならない。
そして、そういう政治家に力を与える国民がいなければならない
のです。それは、先の大戦で塗炭の苦しみを得た国民の子孫としての
義務でしょう。
 



 
 
 
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  1. 2012/09/01(土) 11:12:30|
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